わたしたちは、地域の企業や個人が電気を
自然エネルギーに変え、
地域のみんなの電気代の
1%を地域内で活用する新しい地域共助の仕組み
「地域共同基金 1% for Local」を開始しました。
一番最初の導入パートナーを探しているところ
出会ったのが、一般社団法人日高神鍋観光協会です。
神鍋市は、カーボンニュートラルの実現に向け
独自のゴールを設定している先鋭地域。
気候変動に嘆くのではなく、この課題に真っ向からむきあってきた彼らの取り組みについて
聞いてみました。


自然とともに生きる神鍋高原
いま、地域の未来を守る新たな挑戦へ


雄大な自然につつまれる、神鍋のまち
滝や高原、雪景色。美しい自然に抱かれた神鍋高原は、約2万5千年前の火山噴火によって形づくられました。兵庫県北部に位置するこの地では、かつて噴火で流れ出た溶岩が川をせき止め、やがて数々の滝を生み、火山灰は豊かな土壌を育んできました。春には山菜が芽吹き、冬には雪が降り積もる。自然の恵みとともに暮らし、文化を育んできた地域です。
1920年代、スキーがこの地に伝わって以来、豊富な雪を活かしたウィンタースポーツの名所としても発展してきた神鍋高原。自然とともに暮らし、文化を育んできたこの地域は今、地球温暖化による気候変動の影響に直面しています。雪不足や、野生動物による農作物への被害など、暮らしや観光を支える自然環境に変化が起きているのです。
こうした課題に立ち向かうため、日高神鍋観光協会とハチドリ電力は日本で初めてとなる取り組みをスタートさせました。
それが「1% for Local」です。ハチドリ電力の契約者が支払う電気料金の1%を、地域の未来をつくるための共同基金として積み立て、地域課題の解決や自然との共生を目指す活動に活用していくという、新しい共助の仕組みです。




「100年後も雪のある未来へ」
豊岡・神鍋の決意とハチドリ電力との出会い


日高神鍋観光協会は、スキー場開山100周年を迎えた2023年に、持続可能な観光のあり方を考える「サステナブルツーリズム委員会」を設立しました。雪不足や後継者不足といった地域課題に向き合う中で、「神鍋高原ゆきみらい100年宣言」を発表し、「100年後も雪のある未来」を目指して行動していく決意を表明しました。
委員会では、この宣言をもとに行動計画を策定。その中心に据えたのは、気候変動対策(カーボンニュートラル)、地域資源の活用と再生(ネイチャーポジティブ)、そして選ばれる観光地づくり(サステナブルツーリズム)という3つの柱でした。
そんな中、委員長であり地元で宿を営む飯田さんが、自身の宿の電気を再生可能エネルギーに切り替えたいと考え、たどり着いたのが、私たちハチドリ電力でした。
飯田さんは、代表の池田に連絡をくださり、地域の事業者とともに開催する「神鍋高原サステナブル展示会」への登壇を依頼。そのご縁から、2024年6月に池田が神鍋高原を初めて訪れ、観光協会のみなさんと地域の課題や描きたい未来について、たくさんの対話を重ねてきました。




「1% for Local」とは?
地域の未来をつくる新しい共助のかたち


「1% for Local」の仕組みは、ハチドリ電力が立ち上がった当初から持っている電気料金の仕組みから生まれました。
ハチドリ電力は、地球温暖化の解決を目指して自然エネルギー100%の電気だけを供給している電力会社ですが、お客様が使った電気料金の2%を社会・未来のために使うというユニークな仕組みを持っています。
具体的には、1%が自然エネルギーの発電所づくりに、もう1%が利用者自身が選んだ社会課題に取り組む団体への寄付に使われます。
今回の「1% for Local」では、その仕組みを活用して“1%”を「地域の未来のために使おう」という新しい選択肢が生まれました。
「1% for Local」は、電気料金の1%を地域の共同基金として積み立て、地域の課題解決や価値づくりに活用していく仕組み。たとえば、カーボンニュートラルに向けた取組みや、観光資源の保全、環境教育など、地域が自ら「こうしたい」と思う活動に使われます。
この仕組みのもうひとつの魅力は、誰でも参加できること。
神鍋高原に住んでいなくても、「寄付先」としてこの地域を選ぶことができるため、ふるさとを離れた人や応援したい人が、未来づくりに加わることもできます。
地域の中に電気を通じた「共助の循環」が生まれ、使う人が増えるほど、地域に使える資源が増えていく。環境にも、地域にも、やさしいサイクルがここから始まろうとしています。
ハチドリ電力 池田
カーボンニュートラルを進めながら、自分たちの地域をよくするための財源を生んでいく。そんな「1% for Local」の仕組みは、持続可能な循環モデルの一つだと思います。1%は小さいですが、積み重なると大きくなる。豊岡市日高神鍋エリアからスタートしたこの仕組みを、他の地域とも取り組んでいくことで、地域課題や気候変動という大きな課題解決に向けたうねりを起こしていけると感じています。






「1% for Local」は、小さなアクションの積み重ねで地域の未来をつくっていく、新しい共助のかたちだと思っています。日高神鍋観光協会のみなさんのように、思いを持って行動する地域と一緒に、これからも全国へ広げていきたいと考えています。
ハチドリ電力 池田
豊岡・神鍋で始まったこの仕組みは、いま、地域の人たち自身の手で動き出しています。
「100年後も雪のあるまちでありたい」そんな願いを胸に、みんなでアイデアを出し合い、力を合わせながら、次の未来を描いているのです。
わたしたちハチドリ電力は、これからも、地域の思いとともに歩みながら、自然エネルギーを通じて、持続可能な社会をつくっていきます。
1%が、地域を変える力になる。
あなたの電気も、その一歩に。


小さな力を集め、
大きな未来へつなぐ
地域の未来を守る
新しい支え合いのカタチ
電気を使うことで、地域に貢献できる
「1% for Local」は、
電気料金の1%を
地域の未来のために活かす仕組みです。
観光、農業、文化、そして暮らし
すべてがつながり支え合う
新しい共助の形を、一緒に育てて
いきませんか?
Switch for Good

地球を想ってできたハチドリ電力と、社会をよくするアイデアを集めたマガジンIDEAS FOR GOODのコラボ企画。
ハチドリ電力を通して支援できる団体のストーリーを紹介していきます。
電気の切り替えや自然エネルギーについてお気軽にご相談ください!
ハチドリ電力 池田
豊岡・神鍋には、実現したいビジョンも、それを動かせる人もいる。けれど、地域の中だけではノウハウが足りない。だからこそ、地域外の力とも手を取りながら、未来をつくっていきたいという、まっすぐな思いを受け止めました。
そうして生まれたのが、地域共同基金『1% for Local』。これは、電気料金の1%を地域の共同基金として積み立て、地域の未来をよくする取り組みに活用していく仕組みです。
実績がまだない新しい挑戦にもかかわらず、豊岡・神鍋のみなさんはこの取り組みに前向きに手を挙げてくださいました。地域の人たちが主体となり、『一緒にやろう!』と声をかけ合いながらプロジェクトが少しずつ広がっていく様子は、まさに“地域共助”のかたちそのものでした。